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愛でる秋の七草・食べる春の七草 | 秋の七草編

公開日: : 最終更新日:2022/01/11 歳時・季節

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十五夜にススキを飾りましたか?(^^)

ススキは秋の七草のひとつに数えられる草本です

あまり知られていない?秋の七草ですが、由来をみてみましょう

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秋の七草の由来

奈良時代の貴族・歌人である山上憶良が詠んだ2首の歌がその由来とされています。

1首目で

 秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花 

と詠み

2首目で

萩の花 尾花 葛花 瞿麦(なでしこ)の花 姫部志(をみなへし) また藤袴 朝貌の花 

と七種の花を示しています。

「朝貌の花」が何を指すかについては、朝顔、木槿(むくげ)、桔梗、昼顔など諸説ありますが、桔梗とする説が最も有力です。

 

秋の七草は春の七草のように直接何かをするという行事はありませんが、古来より花野を散策して短歌や俳句を詠むことが行われていました。(秋の野の花が咲き乱れる野原を「花野」(はなの)といいます。

秋の七草は摘んだり食べたりするものではなく観賞するためのものだったのですね。

春の七草にあるような「秋の七草粥」というものもありません。

 

秋の七草は

はぎ 萩    ハギ   

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落葉低木。花期は7~10月

日本では戦後まもなくまでは、家畜の冬季の飼料として、萩の葉が利用されていました。
秋に山から枝ごと刈ってきて、乾燥させて葉だけを取り、干し草などに混ぜ込んで与えた。ということです。

 

おばな 尾花 ススキ

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ススキは尾花ともいいます。
夏から秋にかけて茎の先端に長さ20から30cm程度の十数本に分かれた花穂をつけます。
野原に生息し、ごく普通に見られる多年生草本。
かつては「茅」(かや)と呼ばれ、農家で茅葺(かやぶき)屋根の材料や、家畜の餌として利用する有用植物の主要な一種。そのため集落の近くに定期的に刈り入れをするススキ草原があり、これを茅場(かやば)と呼んでいました。

 

くず 葛 クズ

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花は8-9月の秋に咲き、穂状花序(すいじょうかじょ)-主軸が長く伸び、それに柄のない花が並んでいるもの-が立ち上がり、濃紺紫色の甘い芳香を発する花を咲かせます。

日本では古くから根を用いて食材の葛粉や漢方薬が作られていました。
2008年バイオマスエタノールを抽出する技術が開発され、かつては飼料としても重宝されました

大きく肥大した塊根に含まれるデンプンをとり、「葛粉」として利用します。
葛粉を湯で溶かしたものを葛湯、熱を加えて溶かしたものは葛切りや葛餅、葛菓子(干菓子)などの和菓子材料や料理のとろみ付けに古くから用いられています。

根を乾燥させたもの(生薬名葛根(かっこん))は発汗作用・鎮痛作用があり、漢方方剤の葛根湯、参蘇飲、独活葛根湯などの原料になっています。

 

なでしこ 撫子 カワラナデシコ

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花期は6~9月。

薬用としても利用されています。
開花期の全草を瞿麦(くばく)、種子を乾燥したものを瞿麦子(くばくし)と言い、利尿作用などがあります

 

おみなえし 女郎花 オミナエシ

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8-10月に黄色い花を咲かせます。

日本では万葉の昔から愛されて、前栽(草木を植えた庭、または植え込みの事)、切花などに用いられてきました。
漢方にも用いられ、チメグサ、敗醤(はいしょう)ともいわれます。

全草を乾燥させて煎じたもの(敗醤)には、解熱・解毒作用があるとされます。
また、花のみを集めたものを黄屈花(おうくつか)といい、これらは生薬として単味で利用されることが多く、あまり漢方薬(漢方方剤)としては使われていません。

 

ふじばかま 藤袴 フジバカマ

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8-10月、散房状に淡い紫紅色の小さな花をつけます。

薬草としての藤袴は有毒物質のピロリジジンアルカロイドを含有しているため使用にはリスクが伴います。

利尿剤
皮膚の痒い時に乾燥したものを刻み、布袋に入れなべで煮出した後袋ごとお風呂に入れ、入浴すると良いようです。

 

ききょう 桔梗 キキョウ

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山野の日当たりの良い所に育つ多年性草本植物で、開花時期は六月中旬の梅雨頃から始まり、夏を通じて初秋の九月頃までです。

キキョウの根はサポニンを多く含むことから生薬(桔梗根という)として利用されています。
去痰、鎮咳、鎮痛、鎮静、解熱作用があるとされ、消炎排膿薬、鎮咳去痰薬などに使われます。

 

夏に咲き始める秋の七草

どれも秋の花というより夏の花のように思えます。

立秋が8月初旬なので、暦の上では秋の花になるのでしょうか?

秋の七草には、派手な植物が入っていません。

8月のお盆すぎの、まだ残暑の厳しい頃に花を咲かせ始め、もうすぐ秋ですよと、ひっそりと知らせてくれているのかもしれません。

 

七草の覚え方

七草の覚え方というのがありますが、花の頭文字から語呂合わせするものが多いようです。
  • “おすきなふくは”
  • “おきなはすくふ”(「沖縄救う」の旧仮名遣い表記)
  • “ハスキーなクフ王”
などがあります。

また、短歌のように五・七・五・七・七のリズムで読んで覚える方法もあります。

ハギ・キキョウ / クズ・フジバカマ / オミナエシ /オバナ・ナデシコ / 秋の七草

 

あなたも自分なりの覚え方の語呂合わせ、考えてみませんか(^^)

 

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